TOKYO, JAPAN - NOVEMBER 27: Actor Dean Fujioka attends the photocall for Valentino TKY 2019 Pre-Fall Collection at Terada Warehouse on November 27, 2018 in Tokyo, Japan. (Photo by Jun Sato/WireImage)
中華圏での俳優の仕事はいつ以来になるのか? 当時、拠点を台湾からインドネシア、その後日本へと移した流れの中で、振り返るとあっという間に10年の時が過ぎていたことに気づきました
これは、2023年にNetflix台湾ドラマ『次の被害者』Season2への出演が決まったときのディーン・フジオカのコメント。なんとディーンさんらしい表現力だろうか。過去に学び、過去を徹底的に重んじてこそ未来は見えてくるもの。しかも現在地点から過去のある地点にもう一度立ち返るという謙虚さ。10年前の過去とは、台湾で大ヒットした国民的ドラマ『王子様をオトせ!』(2013年)で、主人公のライバル役で出演したときのこと。同作以降、徐々に日本作品に軸足を移す準備を整えるのだが、台湾作品ですでに現在のディーンらしい萌芽は確認できる。
『王子様をオトせ!』からさらにさかのぼること、6年。俳優ディーン・フジオカ台湾時代の最初期を代表するドラマ作品が、2007年の『ホントの恋の*見つけかた』。日本人の有名ピアニスト役で、中国語はあまり話せない設定。母国語である日本語を話す。現在のディーンに比べたら、だいぶ髪が長かったりするが、声のトーンはすでにディープ。現実のディーンは、9か国語を操ったクレオパトラほどではないにしろ、中国語を含め5か国語に堪能。『笑うハナに恋きたる』(2008年)では、台湾人の青年御曹司役で登場し、台湾人として中国語を操るのだが、同役はもしかしたら最も重要な役どころのひとつかもしれない。
上白石萌歌演じる売れないシンガーが、古代中国からタイムスリップしてきた諸葛亮孔明(向井理)の助力で夢をつかもうとする『パリピ孔明』(フジテレビ、2023年)では、孔明が仕えた劉備役にディーンが配役された。三国時代を生きた武将を演じる武勇あふれるただずまいはもちろん、流麗な中国語の発音もさすがだった。あるいは、田中圭主演の『おっさんずラブ-リターンズ-』では、まさかのバチェラー役で第4話のみ出演。こんな最適役があったかと感心したものだが、いずれの役柄も、『笑うハナに恋きたる』からの暖簾分け的な意味合いで理解すると、台湾時代あっての現行ディーン・フジオカがより豊かな存在となる。
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