2020年の放送当時、韓国の名だたる有名アーティストを差しおき、音楽チャート1位に輝いた同作のOST『Aloha』。
ミュージカル俳優としても活躍するチョ・ジョンソクが甘い歌声で歌う同曲。歌の上手さは言うまでもありませんが、ドラマのOSTがチャートの1位にランクインすることは異例で、ドラマ界だけでなく、韓国の音楽界にも衝撃を与えた瞬間でした。
それだけ韓国国内でも高い支持を受けたことがわかる『賢い医師生活』ですが、作品を観ればこの結果も納得。OSTとドラマが最高のシナジーを生んでいます。
毎話医師5人組がバンドを組み、それぞれの感情に寄り添った歌をチョイス。キャストたちが「猛練習した」という楽器を手に、ドラマの世界観そのままに当時大ヒットしたレトロミュージックを届けます。
8~90年代を生きた韓国人であれば知らない人は居ない、ブファルの『Lonely Night』、JOYの『Introduce Me a Good Person』、Coolの『Aloha』まで。若い世代はレトロを感じ、同世代は共感、懐かしさで感情を刺激。歌詞にのせたキャラクターの想いが心の奥底に響き、さらなる感情移入を誘うドラマティックな演出は、何度もリピートしハマってしまう中毒性があります。
“医療ドラマ”という、ジャンルの概念を超えた画期的な物語も魅力の一つ。
同作は一見医療ドラマのようですが、医療技術や専門知識は添えるだけ。ただひたすらに人間模様を深く濃く描きます。
ヒューマンに始まり、コメディー、ロマンス、音楽、そしてメディカルが適宜配置され、これらの要素がシン・ウォンホ監督の手により絶妙なバランスで展開。5人の医師の人間模様だけではなく、患者の抱える事情に泣き、ウィットに富んだセリフの数々に感動と笑いが訪れます。
予測不可能な『応答せよ』シリーズの“恋の匂わせ演出”も加わった、ジャンルを行き交う完成度の高い物語。淡々としているにも関わらず、全く飽きを感じさせない構成、演出は見事の一言。むしろ、止まることなく進む時の大切さを改めて実感するほどです。
医師たちの何気ない日常を通し“ヒーリングタイム”を贈るシン・ウォンホ監督の平凡で平和な世界観。
これこそが、目まぐるしい日々を生きる現代人のハートを掴み、世界のドラマファンを魅了した理由の一つと言えるでしょう。
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