K-POPファンには、釈迦に説法だが、2023年はBTSのメンバーそれぞれがオリジナルなソロ展開を繰り広げた。JIMINの「Like Crazy」(3月24日)が先陣を切り、グクの「Seven(feat.Latto)」が続くかたちで、全米シングルチャート「HOT 100」で初登場首位という歴史的なチャートアクションが世界を驚かせた。あるいは、テテことVも音楽的なルーツであり、より所とするR&Bを探求し、深化させた名盤『Layover』を9月15日にリリース。
Vが敬愛するエリック・ベネイの背中を追って、新たなR&Bシーンの伝道師だとするなら、『GOLDEN』のグクは唯一無二のポップスターだろう。BTSが再始動する日は待ち遠しいが、一方で最年少メンバーである“黄金のマンネ”大躍進は、ソロでなければ達成できない必然性に支えられているのだろうか。
全世界のファンにとっては、まるで愛息の急成長を受け止めるかのようだ。全米チャートを席巻するひとりのアーティストとして、さらにはショービジネスを極めるエンターテイナーとしてのグクが、アメリカを代表するトーク番組『ザ・トゥナイト・ショー・スターリング・ジミー・ファロン』に出演(現地時間で11月6日)したことはセレブリティの証だった。
今年のグラミー賞(第65回)で『Harry’s House』(アルバムタイトルは、細野晴臣が1973年にリリースした『HOSONO HOUSE』から取られている)がアルバム・オブ・ザ・イヤーの栄冠を得たハリー・スタイルズに対抗できるスターがいるとするなら、ぼくは今、グクの名を置いてほかには考えられない。ポップアイコンとしての頂点を極めたハリーがデヴィッド・ボウイとの類似性を指摘される向きもあるようだが、グクの場合はクリティカルな視点から見ても非の打ち所がない。
コメントしてポイントGET!
コメントがまだありません。推し俳優や推し作品について語りましょう!!
あなたの好きな恋愛ドラマは?