日本統治下であった1930年代、実際に記録が存在する、独立のため活動した暗殺集団「義熱団」をモチーフに、架空の人物たちが日本の要人暗殺計画を実行するアクションサスペンス映画『暗殺』。2015年に公開され、観客動員数は1270万名、NAVER評価も☆9.1と韓国では超高評価の作品です。
監督を務めたのはアクションに定評のある『10人の泥棒たち』のチェ・ドンフン。主演はチョン・ジヒョン、ハ・ジョンウと実力派の俳優陣が出演しています。この中でイ・ジョンジェは警務隊長ヨム・ソクチンを演じ、日本側に寝返る役であることから日本語のセリフを流ちょうに話している姿が印象的です。仲間の信念を平気で裏切るソクチンの姿は憎々しいものの、スマートにことを進める姿にはイ・ジョンジェらしい上品さが感じられ、観客の感情を逆なでする絶妙な悪役を見事に演じています。本作はアクションシーンが多いため、イ・ジョンジェ自身の見せ場は少ないですが、存在感は抜群。メリハリがあり先の読めないストーリー展開にドキドキが止まらず、最後まで夢中でみてしまう作品です。
3人の男が異なる理想の世界を追求するアクション映画『新世界』。2013年に公開され、観客動員数468万人、NAVER評価も☆8.94と高評価を受けています。この中でイ・ジョンジェは潜入捜査官として組織に8年もの間所属し、組織の粉砕を目指すジャソン役を演じます。組織内で信頼が厚くなる一方、後に裏切りものとなる葛藤の中、終始感情を隠す演技にストレスから禁煙していた煙草も再び吸うほどプレッシャーを感じ役と向き合ったといいます。作品全体を通してもイ・ジョンジェは1度しか笑わないという出演作のなかでも滅多にない、インパクトある役を彼なりの解釈やベテラン俳優陣との掛け合い中で完璧に演じています。
高水準の演技に相まってみどころといえる本作のアクションは、昨今よくある“痛快”に感じられるものではなく、“恐怖を抱かせる暴力”に感じられ、飛び散る血、鈍い音、飛び交う罵声など、泥沼で血なまぐさい戦いがリアルに描かれています。こうした臨場感たっぷりの演出と、3人がそれぞれ目指す新世界が失敗に終わるという重厚感あるストーリーが余韻を誘い、いまだ色あせない“ヤクザ映画の真骨頂”としてイ・ジョンジェの光る演技を堪能できる作品です。
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