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本作は、マンション内での連続殺人事件が「ミキサー主婦」の犯行として収束した第1章(全10話)から、最愛の妻・菜奈(原田知世)を殺害した真犯人探しの第2章『反撃篇』へ物語が語り継がれていく。その第11話は、同じ階の304号室に謎の青年が引っ越してくるところからはじまる。妙に不穏な雰囲気を漂わせたこの青年は、引っ越し業者に指示する声が聞こえてくるだけで、なかなか顔を見せず、その演出がよりミステリアスな雰囲気を醸す。定例の住民会にひょこっと姿を現すと、妙な語り口から住民たちの心の隙間にするりと入り込んでいくのがまた不思議だ。大学院で人口知能について研究しているという二階堂忍(横浜流星)は、まるで存在があるようでないような、それでも確かに何か捉えて離さない空気感を漂わせている。だが、ひとまずは横浜流星待望の登場を喜びたい。
彼が研究する人工知能(AI)は、今や警察のプロファイリングにも実証実験が試みられているという。人の心を探るには最適であるAI技術。人間が人間を知る時代から、人間ならざる未知の知能が人間に取って代わろうとしている。『反撃編』では、手塚夫妻が愛読していた江戸川乱歩の世界のようなアナログな推理合戦は繰り広げられない。マンション内の連続殺人事件解明に近未来の要素が加わることで新たな展開を迎えようとしていた。2章構成の本作の雰囲気をひとりのキャラクターの登場で刷新してしまう横浜流星の演技自体にも大きな期待が込められる。
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