『DAZED KOREA』8月号登場の横浜流星、「私たちに降り注いだ流星」がいつでも心を満たしてくれるもの

■「私たちに降り注いだ流星」が満たしてくれるもの

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今回のグラビアは、現地韓国ではなく日本国内で撮影されたカットなのだが、 モノクロームの屋外カットをみると、東京のどこかの路地を背景として、韓国映画界の巨匠ホン・サンス監督が切り取る恋愛映画の一場面のような美しさと生々しさが同居していることにまず驚かされる。これまで2冊の写真集を出版しており、2nd写真集『流麗』では、香港のネオン街や路地を舞台にして人気絶頂にある横浜の麗しく、艶やかな姿が克明に記録されていた。17歳最後の夏の記録映像である『横浜流星 1st DVD R』（2014）には、かけがえのない青春の輝きに身悶えさえした。だが、それ以上に今回のグラビアカットに見る者の精神を「Dazed（まどろみ）& Confused（混乱）」させてしまうのは、それが、都市と身体が生み出す生々しい手触りとして、まるで手付かずで剥き出しのままの状態の横浜流星がこちらに向かってくるかのような感覚にさせるからだ。

それは、この現実世界で唯一体験することが出来る官能の夢なのではないのか。 グラビアカットに目を奪われ、いつしか時間感覚すら忘れてしまいそうになり、まどろみまどろむ現実の夢の世界。これは夢か現か……。 だがもし夢であっても、一瞬の輝きを放ちながら夜空に流れる流星に願い事を込めるように、少しの間だけでも誰にも邪魔をされずに見ていられたのなら。公式Instagramでは、「私たちに降り注いだ流星」というコメント付きで紹介されている。彗星が放った星の欠片が燃え尽きる瞬間にみせるのが流れ星（流星）の輝きである。日本を越えて韓国にも「降り注いだ流星」。その欠片を拾い上げる「私たち」 。もはや国境など関係ない。「私たちに降り注いだ流星」としての横浜流星は、世界同時配信でさえ賄い切れない範囲、世界中の星空を見上げた時、唯一輝く孤高のロマンスとファンタジーでいつでも心を満たしてくれるのだ。