韓国映画界は『タクシー運転手 約束は海を越えて』(17)や『モガディシュ 脱出までの14日間』(21)など史実や実話をベースに高品質のエンタメ作をつくるスキルに優れていますが、とりわけその最高峰のひとつで高評価を得ているのが『工作 黒金星と呼ばれた男』(19)です。
1992年、北朝鮮の核開発をめぐって朝鮮半島の緊張状態が高まるなか、軍人だったパク・ソギョン(ファン・ジョンミン)は工作員として北朝鮮に潜入。事業家になりすまし最高権力者・金正日に接触するが、韓国機関が北朝鮮と裏取引に及んだことで最大の危機を迎えることになる…。
本作は韓国のアカデミー賞と言われる2大映画賞の大鐘賞で主演男優賞、青龍映画賞で監督賞に輝き、その他の映画賞でも賞を総ナメ。
この作品を産みだしたユン・ジョンビン監督が手掛けたのが『ナルコの神』です。監督にとって初のドラマシリーズとなった本作はもともとは映画の企画でしたが「2時間では描ききれない。ドラマが向いている」と考えたそうですが、まさに狙い通り!全6話で展開された壮大なストーリーは見始めたら手に汗握りっぱなしの面白さなのです。
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