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【第58回百想芸術大賞】熾烈だった2022年受賞結果はどのように決定された?知られざる舞台裏

「大賞」、「作品賞」は満場一致で、「脚本賞」は意見が割れ…作品関連賞はこうして決定した

TVドラマ部門「大賞」は満場一致で決定! Netflix『イカゲーム』

テレビ部門の最高賞である大賞に輝いたのは、壮絶なデスゲームで世界中の人々を魅了した『イカゲーム』だった。百想でNetflixはもちろん、OTTコンテンツが大賞を受賞したのは今回が初めてのことだ。

候補選定は4時間を超える長い会議の末決まったそうだが、テレビ部門大賞は2次審査の際に早く決められた。大賞として取り上げられた作品は、46日連続で世界のネットフリックス1位を記録し、シンドローム的な人気を集めた『イカゲーム』が唯一であり、審査委員が全員一致だったようだ。

テレビ部門審査委員長であるキム・オクヨン・ストーリーオン代表は、「『イカゲーム』はそれ自体で象徴性のある作品だ。審査基準を超えた成就を成し遂げ、私たちの時代を代弁する地平を提示した驚くべき作品だ。大賞を与えるしかない。スキップするのは難しい作品だと思う」と総評した。

審査委員であるチョン・ドクヒョン大衆文化評論家は、「監督が演出を上手くしただけでなく、『イカゲーム』の場合、美術も、音楽も、全体的なテーマやストーリーも独歩的だった。大賞にふさわしい作品」と付け加えた。

描写の残虐性のために韓国内で賛否あったのは事実だが、五感を刺激する奇抜なビジュアルとシンプルかつ没入度の高いストーリーで世界中の人々の心を掴み、「Kドラマ」をさらに広めた功績は大きい。

【第58回百想芸術大賞】TVドラマ部門 「作品賞」Netflix『D.P. -脱走兵追跡官-』

ドラマ作品賞は、Netflixオリジナル『D.P. -脱走兵追跡官-』だった。ドラマ作品賞と共に、チョ・ヒョンチョルの助演賞、ク・ギョファンの新人演技賞で3冠王に輝いた。本作は、韓国の徴兵制の闇に迫り、軍隊の不条理と「傍観する社会」へのメッセージを投げかけただけでなく、エンタメとしても高い没入度を誇った。

「作品賞」は、2、3次審査の際に一貫した支持を受け、全員一致で早い決定がなされたそう。審査委員ユン・ソクジン忠南大学国語国文学科教授兼ドラマ評論家は、「ジャンル的楽しみとメッセージ、演技共に良かった。質感も良かった」、審査委員のキム・ウォンソク監督は、「業界の人々に尋ねたが、「原作をよく脚色した」「演出が上手だった」「演技が上手だ」このような反応があった」と業界内でも高い評価だったことを伝えた。

「作品賞」ノミネート作品

☆『D.P.』(Netflix)
・『二十五、二十一』(tvN)
・『イカゲーム』(Netflix)
・『赤い袖先』(MBC)
・『こうなった以上、青瓦台に行く』(wavve)



【第58回百想芸術大賞】TVドラマ部門 「脚本賞」キム・ミンソク(Netflix『未成年裁判』)

脚本賞は、未成年犯罪の実情を深く掘り下げたNetflix『未成年裁判』が受賞。 大賞、もしくは作品賞を受賞した作品が、脚本賞を受賞する流れがここ6年間続いてきたが、今年は全て別作品、そして全てNetflix作品の受賞となった。

脚本賞は、審査員の意見が割れ、審査に審査を重ねた。二次審査の時、審査委員は一つの作品しか挙げられず、苦心を重ねた。結局7人が2票ずつ支持意思を表明することにした。結果『未成年裁判』が5票、『こうなった以上、青瓦台に行く』が5票、『Mine』が2票、『その年、私たちは』が2票を受けた。

『未成年裁判』が大衆の視線と現実の間でバランスをとることが難しかったにもかかわらず、ドラマ的誇張を除いて重要な点を逃さずに話したという点、『こうなった以上、青瓦台に行く』は、コメディというジャンルでバランス感覚を持って政治風刺激を描いたという点に高い評価を受けた。審査最後にはこの2作品だけ取り上げることにした。4対3、たった1票差で『未成年裁判』キム・ミンソク作家が脚本賞を受賞した。

審査委員のキム・ジイル・オッフェンセンター長は、「取材だけで、ただ書いた作品ではなく、キャラクターを通じてバランスをとろうとする方式の新しい枠組みを作った」、「十分な取材を通じて自分の世界を構築したと思う」と、新たな試みを高く評価した。

「脚本賞」ノミネート作品

☆キム・ミンソク(『未成年裁判』)
・クリエーターソンピョン:キム・ホンギ、チェ・ソンジン、パク・ヌリなど(『こうなった以上、青瓦台に行く』)
・ペク・ミギョン(『Mine』)
・イ・ナウン(『その年、私たちは』)
・ファン・ドンヒョク(『イカゲーム』)



【第58回百想芸術大賞】TVドラマ部門 「演出賞」ファン・ドンヒョク(Netflix『イカゲーム』)

演出賞は、世界を席巻した『イカゲーム』ファン・ドンヒョク監督が受賞。パッと見ただけでも印象に残るキャッチーなビジュアルと、独特の世界観は世界中の人々を魅了した。

ドラマ演出賞は大賞に続き早く決定された。審査委員のホン・ソクギョンソウル大学メディア情報学科教授は、「演出者が生み出した世界観が国内を越えて世界的に認められた」と高く評価した。

「演出賞」ノミネート作品

・ユン・ソンホ(『こうなった以上、青瓦台に行く』)
・イ・ナジョン(『Mine』)
・チョン・ジイン(『赤い袖先』)
・ハン・ジュンヒ(『D.P.』)
☆ファン・ドンヒョク(『イカゲーム』)



あわせてチェック!

【第58回百想芸術大賞】2022年テレビドラマ部門結果一覧

大賞:Netflix『イカゲーム』

■作品賞:Netflix『D.P.』

■演出賞:ファン・ドンヒョク(『イカゲーム』)

■脚本賞:キム・ミンソク(『未成年裁判』)

■芸術賞:チョン・ジェイル(『イカゲーム』音楽)

■最優秀演技賞(男性):ジュノ(『赤い袖先』)

■最優秀演技賞(女性):キム・テリ(『二十五、二十一』)

■助演賞(男性):チョ・ヒョンチョル(『D.P.』)

■助演賞(女性):キム・シンロク(『地獄が呼んでいる』)

■新人演技賞(男性):ク・ギョファン(『D.P.』)

■新人演技賞(女性):キム・ヘジュン(『調査官ク・ギョンイ』)

■TikTok人気賞(男性):ジュノ

■TikTok人気賞(女性):キム・テリ

参考

【見逃し厳禁!】低視聴率なのに高評価?隠れた名作韓国ドラマ7選

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Writer Nana

韓国ドラマ・KPOP専門のフリーライター。 『Real Sound』『ORICON NEWS』『クランク...

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