中国三大悪女として知られる則天武后がいた唐の時代、波乱の人生を歩んだ王女がいました。
生みの親に捨てられた長女と、両親に愛されて宮廷で大切に育てられた次女。
ある時、自身の出生の秘密を知った長女は、今や暴君となっている生みの母親に復讐を誓うのです。
本作は、そんな数奇な運命の下に生まれた王女を軸に描いた復讐劇になっています。
長女が復讐の手段として思いついたのは、瓜二つの次女と入れ替わることでした。
それぞれが心に決めた大切な男性との恋模様も複雑に絡み合っていくのです。
史実とは少し異なった設定で進むストーリーになっているため、歴史的な背景をそこまで考慮せずに楽しめる本作。
歴史ドラマが苦手な人や初心者の人でも、親しみやすい作品となっています。
国をめぐる母娘の熾烈な戦いの行方はいかに……！？
病に倒れて苦しんでいる太宗は、甘露殿で武媚娘の看病を受けていました。
そんなある晩、突然天井が崩れ落ちてきて、"宮廷秘録"が発見されます。
そこには、「唐朝三代皇帝の後、女主が天下を握って唐を滅ぼす」という謎めいた予言が書き記されていました。
体力的にも精神的にも弱っている太宗は、この予言を重く受け止め、息子・高宗に「始末しろ」と命じます。
しかし、高宗と武媚娘は、実は深い仲にあったのです。
苦しんでいる晩年の太宗にそばで、不謹慎にも体を重ねていた2人。
しばらくして太宗が崩御すると、宮廷秘録の件が宮中に知れ渡ってしまいます。
そのため、武媚娘の身を案じた高宗は、慣例に従って彼女を感業寺へ出家させることにしました。
そして2人は、再会を誓うのでした。
1年後。尼として徳を積む武媚娘は、修行に励んでいました。
「私のことは忘れられてしまったのではないか」と不安になりながらも、高宗との再会を夢見ていたのです。
するとある日、皇帝となった高宗が約束通り彼女を訪ねてきます。
久しぶりに再会した2人は、そのまま燃えるように愛し合い、その後、皇子・李弘を出産。
この事実は、高宗の正室・王皇后と側室・蕭淑妃にも大きな影響を与えます。
高宗の寵愛を独占する武媚娘の存在が目障りとなったのです。
皇后たちは、武媚娘が宮廷に居られなくなるように、様々な妨害を画策していきました。
ところが、皇后たちの思惑とは反対に、高宗はますます武媚娘を愛するようになり、次は女の子を授かります。
その女の子は手に玉(ぎょく)を握っていて、同じような形のアザが足の甲にもありました。
伝説的な逸話のような出産話までが広まり、武媚娘は昭儀として宮廷内の地位を確立します。
それでも彼女の存在が気に食わない蕭淑妃は、感業寺の尼を拷問にかけ、武媚娘の娘が本当に高宗の子なのか問いただすのでした。
その話を聞いた武媚娘の顔に焦りの色が見られました。
武媚娘は以前、鶏肉欲しさに白馬寺の僧の口吸いの要求に応えたことがあったのです……。
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