【K-boardインタビュー】外見至上主義の闇に切り込むアニメ映画『整形水』の監督チョ･ギョンフン

主人公の感情ラインの表現にこだわった

　
――絵がとても美しく、惹き付けられました。日本のアニメファンの注目度も高いのではないかと思います。海外でも注目されるように、アートディレクターやスタッフの方々とお話しして作られましたか？　どのような工夫をされたかもお聞かせください。

◆実は、『整形水』を作っている時、海外の観客が観ることは、最初は念頭になかったんです。あくまでも、韓国的な描写にこだわって作っています。例えば映画に出てくる建物も、庶民が住んでいるマンションとか、テレビ局の様子だとか、日常で、私たちが身近に見て感じたものをどんどん取り入れて、韓国に住んでいることで感じる感情を表現しようと思って努力しました。ですから、アートの部分では、私が果たした役割はあまり大きくない気がします。アートディレクターが頑張ってくれましたし、デジタル合成監督もすごく頑張ってくれました。
　
　

©2020 SS Animent Inc. & Studio Animal &SBA. All rights reserved.

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◆私が大事にしたかったのは、やはり主人公の感情ラインです。主人公の感情を追っていくような形でリアルに表現したいと思ったので、質感やカラーを使ってうまく気持ちを表現できるような方法に持っていけるように努力しました。技術的な話になりますが、3Dアニメというのは、どうしても違和感があったり、ちょっと冷たさを感じたりするところもあると思うので、最大限そういう印象を持たれないように気をつけながら、重厚感を出すようなアプローチをしました。