(C)カンテレ
脚本で比較すれば、その差は歴然としているとは言え、その他の部分では日本版も負けていはいないと思う。キャリアとしては脂が乗ってきた時期にあったパク・ソジュンとファン・ジョンウムが大人の雰囲気を漂わせるラブロマンスを演じていたのに対して、我らがジャニーズきってのトップグループ「Sexy Zone」の中島健人と小芝風花が醸し出す瑞々しさが日本のラブコメに最適な温度を見事に設定してくれている。中島は、いつものように王子様キャラ全開な一方でこれまで以上に演技に泊が付いているし、本来のきらきら感とは異質のイメージにぴったりと合わせてきた小芝との共演がとても新鮮で面白い。
そして忘れてはいけないのが、小芝扮する佐藤愛をサポートする編集部の樋口役の赤楚衛二だ。町田啓太演じるイケメンサラリーマンにほのかな恋心を寄せられる同期役を演じて、日本中に胸キュンを届けた今年放送のドラマ『チェリまほ』(『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』)の記憶が新しい赤楚が演じる編集部員がとにかく爽快でフレッシュなのだ。韓国版でファン・ソクチョンが演じた役柄だが、ソクチョン以上にキャラを立たせる演技力はさすがだ。東京五輪開催と重なり、視聴率が大分マズいことになったようだが、これだけの中心キャストがいれば、日本版も捨てたものではないはずだ。本作も残り僅か。王道ラブコメのドラマ展開にまだまだ期待していきたい。
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