【57回百想芸術大賞】熾烈だったTV部門受賞はどのように決定された？知られざる舞台裏

【第57回百想芸術大賞】熾烈だったTV部門受賞結果はどのように決定された？知られざる舞台裏

http://www.celuvmedia.com/article.php?aid=1620917923377238006

韓国の数ある授賞式の中でも、映画・テレビ両方を扱った唯一の総合芸術賞であり、長い歴史と信頼ゆえに｢韓国の演技者たちが最も受賞したい賞」と言われる権威ある賞「百想芸術大賞」。

年末の各局の演技大賞の様にチャンネル毎ではなく、地上波・ケーブル・Netflix配信などを含む全てのドラマが対象となることに加え、視聴率や話題性ではなく、作品性と演技力を優先した選択がされる為、「百想芸術大賞こそ一年のナンバーワンを決める名実共に最高の授賞式」との声もある。

「愛の不時着」や「梨泰院クラス」などの大ヒットもあり、昨年頃から日本をはじめとする海外でも大きく注目される賞となった。もちろん百想が全てではないが、受賞結果を見れば今年どのような作品が本国で高く評価されたのか、今のドラマトレンドや傾向を知ることができる為、ドラマや映画ファンにとっては見逃せない重要な賞である。

今年も大接戦だったテレビ部門。候補選定から選定後2次・3次審査まで行われ、今年も審査は戦争だったようだ。韓国記事を参考に、知られざる百想の舞台裏を紹介する。

ドラマ「怪物」が圧巻の三冠を達成！「作品」関連の賞はこうして決定した

大賞はユ・ジェソクとドラマ「怪物」が候補に挙がっていた

https://n.news.naver.com/entertain/article/241/0003118161

今年のテレビ部門大賞は、MBC「遊ぶなら何する？」からtvN「ユ・クイズ ON THE BLOCK」まで幅広く活躍したコメディアンで司会者のユ・ジェソクが受賞。

テレビ部門大賞は、ユ・ジェソクとドラマ「怪物」が最終候補に挙がっていた。そのうち6票がユ・ジェソクに入り、栄誉の大賞を受賞しテレビ部門の主人公となった。授賞式では大賞候補を公開しないが、韓国視聴者の大賞予想を見てみても、大体がこの二つの選択肢を挙げていた。
ホン・ギョンス教授は受賞理由について、「ユ・ジェソクは放送局すべてのプログラムの芸能を担っている。また、コロナ19で疲れた大衆たちに真の慰労と共感を与えた。特に『ユ・クイズ ON THE BLOCK』はコロナ時代に最も適したプログラムだと思う」 と語った。今年は今世界を席巻するBTSが出演するなど、世界的にも注目された番組だった。

今年のドラマはやはり「怪物」だった

https://www.marieclairekorea.com/lifestyle/2021/05/baeksangartsawards/?utm_source=naver&utm_medium=partnership

テレビドラマ部門の”作品賞”、”男性最優秀演技賞”、”脚本賞”と3冠に輝き、まさに今年のドラマとなった心理スリラードラマ「怪物」。
「作品賞」の選考は、1次審査から多様な意見の相違が殺到し、最終「怪物（JTBC）」、「サイコだけど大丈夫（tvN）」、「悪の花（tvN）」、「（知っていることはあまりないけれど）家族です（tvN）」、「人間レッスン（Netflix）」5作品で候補を定めた後、2次審査の結果、「怪物」に最終決定された。

ユン・ソクジン教授は、「韓国社会が持っている人間の利己的な欲望を、見ながらずっと考えさせられる作品だ。演出・台本・演技、何一つ足りないことがなかった」と語っている。
2018年決して高くはない視聴率で百想を席巻した「秘密の森」の栄光を再現するようだった。事実「怪物」は今年どんな作品よりも先をいく「アナザーレベル」の作品だったと視聴者の中でもかなり評価が高い作品だった。

https://m.post.naver.com/viewer/postView.nhn?volumeNo=31009839&memberNo=34593125&vType=VERTICAL

更に脚本賞も「怪物」キム・スジン作家が受賞した。イ・ドンギュ教授は、「毎回細かい伏線は結果をもたらし、几帳面なストーリーラインに穴はなかった。毎回視聴者たちの不意を突く事に成功した」と高く評価した。

ドラマ演出賞は熾烈な再審査の末に4票を獲得したtvN「悪の花」キム・チョルギュ監督が受賞。「怪物」のシム・ナヨンPDとは一票差だった。 緊張感を失わない展開とイ・ジュンギとムン・チェウォンのメロも逃さない優れた演出力が高く評価された。