1636年に起こった清との戦争を受けて、大勢の避難民が流れ込んできた慶州。
この地の両班・チェ・ジンリプが家財を使って、避難民たちに粥を提供する中、彼の孫であるチェ・グクソンは一人の少女ダニに出会います。
訳ありのダニはグクソンに別れの挨拶もできぬまま姿を消しますが、成長しチェ家を背負うようになったグクソンは、意外な形で彼女と再会することに。
「身分の高い者は、それに応じて果たすべき社会的責任と義務がある」という道徳観を表した言葉「ノブレスオブリージュ」。
17世紀の李氏朝鮮時代に、その精神を体現した実在の両班、チェ・グクソンの生涯を描く物語です。
慶州の両班・チェ家に生まれ、身分が高くとも奢らず、困っている人を助けながら生きる人格者の祖父・ジンリプの背中を見ながら育ちます。
グクソンが青年となるころには、チェ家はかつてとは比べようもないほど衰退していましたが、もう一度家を盛り上げようと商業や農業を学び、奮闘します。
幼い頃、避難民を装って追っ手から逃れようとしていた際に、グクソンと出会う女性。
父親が謀反の濡れ衣を着せられ処刑されてしまったため、その友人であり朝鮮最大の富豪の訳官(通訳の専門職)・チャン・ギルテクに、養女として引き取られます。成長後は商団の行主となり活躍する女性です。
長きにわたってグクソンを愛し、彼が人生の困難に直面する度に救いの手を差し伸べます。
父親がチェ氏家門の代理地主(小作人の監督)であることをコンプレックスに思っていましたが、官僚となるための試験の一種・武科に合格し中央進出に成功。
グクソンの生涯のライバルで、機会をうかがってはグクソンの行動を妨害します。
ダニに好意を持っており、恋敵としてもグクソンと張り合うことに……。
将軍としての功績をもって両班・チェ家を名門に引き上げた人物で、グクソンの祖父。
貧しい人・困っている人には富を分け与えることなどをグクソンに教え、成長した彼の経営哲学に影響を与えます。
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