アカデミー賞候補の韓国人女優　ユン・ヨジョンって?　南果歩と共演も。英語が堪能な73歳のプロフィール

日本時間3月15日夜に第93回アカデミー賞ノミネートが発表され、アメリカに移民として渡った韓国人家族を描いた映画『ミナリ』が作品賞始め、6部門にノミネートされ、大きな話題となっている。中でも助演女優賞候補に名を連ねたユン・ヨジョンは初の韓国人俳優のノミネートでもあり、韓国のみならず日本でも注目を集めている。

ユン・ヨジョン（윤여정）
1947年6月19日生まれ
京畿道開城府（現・北朝鮮開城市）出身
1966年、TBC採用タレント3期として活動を開始。
1972年に結婚を期に引退するも、1985年離婚。芸能界に復帰する。

「厳しくも優しい芯の強いお母さん」

復帰後はテレビ、映画共に積極的に活動。特に2000年代以降の韓流ブームでドラマが多く製作される時期になってからは年に5本以上に出演するなど、精力的に活動している。役柄は主人公の母親や祖母役が多いが、不動産業を営んでいたり（『キツネちゃん、何しているの?』2006年MBC）、大家族の母親で夫とパン屋を切り盛りしていたり（『棚ぼたのあなた』2012年KBS）と「自立した女性」のイメージを持つ母親役が多い。
一方、公園で身を売る高齢の売春婦を題材にした映画『バッカス・レディ』では大胆な体当たりのシーンを演じて話題になるなど、演技派のベテラン女優として地位を確立している。

バラエティ番組で見せた素顔

『花よりお姉さん』

そんな「演技派」のユン・ヨジョンが、60代半ばにして初めてバラエティ番組に出演する。『三食ごはん』などで有名なナ・ヨンソクPDの製作した『花よりおじいさん』のスピンオフ番組『花よりお姉さん』だ。当時「国民の弟」と呼ばれていたイ・スンギを「カバン持ち」に、女優4人で旅行をするリアルバラエティ番組だ。5人は自分たちで旅行の計画を立て、手配し、トルコとクロアチアを旅する。そんな中でもユン・ヨジョンはサバサバとしていて、思ったことはずけずけ言う、ドラマで見る彼女がそのままそこにいるようだった。一方で出発前、番組の先輩である『花よりおじいさん』のメンバーが激励に来たときは先輩俳優のイ・スンジェに「オッパ～（お兄さん）」と甘えるシーンもあったりして、思わぬ素顔を垣間見ることもできた。

『ユン食堂』

そして2017年、これぞ、という番組が放送される。それが『ユン食堂』(tvN)だ。ユン・ヨジョンをメインシェフに据え、海外のリゾート地で期間限定の食堂を経営するというリアルバラエティだ。

第1シーズンはインドネシアのギリ島という小さなリゾートアイランド。ここでユン・ヨジョン、イ・ソジン、シン・グ、チョン・ユミの4人が韓国料理店を開店する。事前にプロの料理人にレシピを習ったものの、現地では4人だけで切り盛りしなければならない。挙句店が区画整理地域だったため、途中で移転しなければならなかったり、南国の暑さにぐったりしたりと、ナ・ヨンソクPDならではのリアル感満載。この番組で、ユン・ヨジョンは店主、シェフとして店を切り盛り、時には得意の英語を生かしての接客など『花よりお姉さん』とは全く違う活躍を見せている。

第1シーズンの好評を受けて製作された第2シーズンはスペインの西海上にあるテネリフェ島。シン・グに変わりパク・ソジュンが合流し、前シーズンを上回る人気を得、最終回は視聴率15%を記録。これは当時tvNのバラエティ番組での最高値となった。