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映画『ハッピー・オールド・イヤー』は断捨離→共感度大のヒューマンドラマ!

等身大の若者のナイーブな心理を描いて高い評価を得で、デビュー作以来、すべての長編監督作が東京国際映画祭や大阪アジアン映画祭などで上映されながら、劇場公開されなかったことで、日本では知る人ぞ知る存在だったナワポン監督。
1984年2月4日バンコク生まれの36歳。バンコク、チュラロンコン大学芸術学部在学中に短編映画を制作し、卒業後はインディペンデントと商業映画の両方で脚本家、脚本コンサルタント、また映画評論家として活動を始めました。長編監督デビュー作『36シーン』が2012年の釜山国際映画祭でニューカレントアワードを受賞し、世界中の映画祭で上映されたのを皮切りに、続く2作目『マリー・イズ・ハッピー』はヴェネチア国際映画祭に出品、4作目『フリーランス』はタイ・アカデミー賞で最優秀作品賞、監督賞を始めと8つの賞を受賞する大快挙!最新作『ハッピー・オールド・イヤー』は大阪アジアン映画祭でグランプリを受賞後、公開が待ち望まれていました。

本作の構想について監督は、
「私は年末に家の掃除や片付けをしますが、それは新年を迎えるにあたって新たなスタートを切る機会を与えてくれるのと同時に、1種の感傷的な活動であるとも思います。何を残し、何をしてるかを選択する、この行為は単に物体そのもの取捨選択するだけだとは限りません。一つ一つ、それぞれのものはたくさんの物語がある。それをプレゼントしてくれた人や本来の持ち主と自分との関係を自然と振り返ることになり、思い出が呼び起こされます。そしてそれを通じて自分の過去一年間を振り返ることができると考えています」
加えて、もうひとつインスピレーションを受けた出来事が、タイの偉大な大先輩の監督から貰った脚本のコピーを片付けの途中で偶然見つけ、本来の持ち主に返しに行ったところ、その後まもなく監督が他界。
「死は悲しくはありましたが、亡くなる前に彼の持ち物を本来あるべき元の場所、彼のもとに戻すことができたことに私は安堵しました」
本作はこの2つの共感度の高いエピソードをベースに制作されたのです。

2024年3月に日本初配信の韓国ドラマ&映画/キム・スヒョン×キム・ジウォン『涙の女王』ほか最新作を紹介
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村上淳子 Atsuko Murakami

海外ドラマ評論家/映画ジャーナリスト  「ニュースよりドラマを観るほうがその国が...

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